Z世代に向けた製品
高いソーシャルメディアへのリテラシーと可処分時間、爆発的な拡散力を備えたZ世代は、とりわけ国内では人口層として多くはなく消費力も未だ乏しい。それにも関わらずZ世代は多数のブランド・市場から熱烈なアプローチを受けています。
先日のプレスリリースで登録者数3000万人を突破したYay! などソーシャルメディア市場のほか、アパレルやコスメ、ガジェット、ブティックなど、その市場展開は数知れない。加え、Z世代自身が事業者となり自身の世代に向けた製品を開発するケースも見受けられます。
ここでは、2020年から現在までに確認できたZ世代をターゲットとした製品を紹介いきたいと思います。
【メイク】 NARS|ファンデーション
若年期のため油分の分泌が多く、モバイル端末のブルーライトを浴びることの多いZ世代に向け昨年10月にプレローンチされた化粧品ブランドNARSのファンデーション。
SDGs的価値の訴求(クルエルティフリーや環境汚染物質排出を抑えた開発など)ではなく、Z世代の特質を捉えた機能的価値側面の強い製品です。
【ファッション】 LIT DEPARTMENT|D2Cブランド
1997年生まれのZ世代YouTuber古川優香氏が立ち上げたD2Cファッションブランド。
SGDsへの理解などからクロスバイ(メンズ/レディースなど性別を気にしない購買)を一般的に捉えるZ世代をターゲットとし、ユニセックスなラインナップを展開しています。
【生理用品】 大王製紙|生理用ナプキン
生理用ナプキン「エリス(elis)」は、 Z世代を含む10~20代前半の女性が好む香りを東北大学 坂井教授の指導のもと開発。
またトレンドにも敏感な世代傾向にも考慮し、パッケージカラーにも可愛らしさがプラスされています。
【美容】 パナソニック|電動シェーバー
『やっているけど、そう見えない自然さ』を見せる10代Z世代に向けた、ちょっとしたうぶ毛やヒゲ、すね毛を剃ることのできる電動シェーバー。
従来の長方形のごつごつとした印象の電動シェーバーとは一線を画すデザインで、母親や友人など身近な存在のUGC(口コミ)経由さえるマーケティング施策も注目に値しますね。
【ガジェット】 NEC|ノートパソコン
綿密なZ世代のペルソナ構築を踏まえた、Z世代と共同開発されたノートパソコン。
モバイルファーストが説かれる昨今、とりわけモバイル利用の多いZ世代に向け"スマホライク"を意識した特徴を備えています。
【自動車】 東風ホンダ|新型「ライフ」
ホンダの中国合弁会社 東風ホンダが「武漢オートショー2020」で公開した新型「ライフ」。
キュートなスタイリングや使い勝手、乗り心地の良さを特徴として備え、中国のZ世代が求める価値観を強く反映した製品です。
目下開発中である、Z世代を含むデジタルネイティブのためのデジタルバンクアプリ「みんなの銀行」。
著しい"銀行離れ"がおき、デジタルバンク利用が飛躍的に伸長する現状に鑑み、とりわけデジタルへ親みのあるミレニアル・Z世代をターゲットに『お金の世界のSNS』を目指しているよう。
まとめ
ここまで7つの製品(一部国外)を紹介したが、これらはあくまで一例にしか過ぎません。
(Z世代の文化消費の価値と威力がもたらすのは)... 内需を刺激し、経済の質の高い発展をサポートできるだけでなく、ハイクオリティの文化的製品の世界進出を推進する ...
単なる"情報拡散源"や"次なる消費者"と認識されているのではなく、「文化と経済の発展に寄与する起爆剤的存在」と見ることができるでしょう。